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| ●ナスと味噌とのハーモニー ニガウリのしぎ焼き(熊本) |
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熊本も沖縄と並んでゴーヤーの栽培、消費の盛んな地域。 その「しぎ焼き」とは、まず、半割にして薄く切ったゴーヤーと茄子を、多めの油で炒め、全体に油が回ったら、味噌とみりん、砂糖を加えて仕上げるというもの。この時大切なのは、ゴーヤーの鮮やかな緑色を生かそうなどという気持ちは捨て去り、ただひたすらにゴーヤーの色が抜け落ちて、ゴーヤーも茄子も味噌も渾然一体とした色合いになるまで加熱することだとか。何でも、沖縄の物より苦味の強い熊本のゴーヤーを手なずけるために考えられた調理法といわれています。 こうして仕上がった「しぎ焼き」は、ゴーヤーの苦味と、油を吸った茄子のコクが甘味噌にしっかりと絡まって、実に白飯と相性の良いおかずになります。長く加熱したせいでゴーヤーも軟らかくなり、歯触りも苦味もマイルドに。ゴーヤーの個性を生かし切った「ソロ」の料理ではなく、味噌や茄子との一体感、いわば「ハーモニー」の味わいを楽しむ物ですから、このようにゴーヤーの個性を少し控えめにする料理法が具合が良いのでしょう。 味噌は、やはり九州「麦味噌」が嬉しいもの。一度「豆味噌」、つまり東海地方で主流をなす赤味噌で作ってみたのですが、豆味噌特有の渋味と香りがゴーヤーの苦味と、はじけ合ってしまうのです。個々の味の存在が際立ってしまい、「からくて、渋くて、少し甘苦い」という、郷土料理、家庭料理の名を冠するには前途多難な味わいになってしまいます。 ●赤味噌を使った作り方「ゴーヤーとナスの味噌炒め」 ついでに甘やかしい味噌の代表、京都の白味噌でも作ってみたところ、今度は味噌そのものがクリームのようになめらかで「固形物」の含有が少ないためか、ゴーヤーや茄子を包み込むというより、上滑りしてしまうような見かけに仕上がりました。この点については味噌の使用量にも関係があると思いますが、「家庭料理」という骨太な印象とは少し離れた一皿になったことを報告せねばなりません。 |
![]() ・材料はゴーヤー、茄子、麦味噌 ![]() ![]() ![]() |
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少し甘くて柔らかな九州の麦味噌は、味といい、少しツブツブの残った形状といい、ゴーヤーの苦味をしっかりと受け止めて、甘くからく包み込むのには大変相性の良い味噌と言えるでしょう。 もちろん好みによって、苦味がたったものが好きな人は炒め時間を短く、塩分が気になる人は味噌を控えて、とさじ加減をして下さい。 ゴーヤーと茄子は必須の材料ですが、その他にもピーマンやニンジンの薄切りを入れても良いでしょう。ビタミンC、ビタミンAをより多く含んだ、夏場に嬉しい野菜料理となります。 この「しぎ焼き」は、他にも「ニガウリの味噌炒め」「ニガウリの味噌よごし」ともよばれ親しまれています。 |
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