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  エイリアンな野菜たち

いったい、物の「原産地」なるを探求する人の、その好奇心に富み、探求心深く、勉強熱心であることには全く感心するのです。

そもそも「原産地」とは『動植物の初めの棲息地(広辞苑)』のことを指し、ある種の動物や植物が初めて生まれ出でた場所をいいますが、果たして、「初めて生まれ出でた」というのが、とてつもない過去のことですから、その特定には膨大な生物学・植物学的知識と推測力、それを裏付ける徹底的なフイールドワークが必要となるのです。

そんな学問を礎に、私達が普段食べている食材の原産地、いわば食べ物の生まれ故郷が随分と明らかにされています。 それらを紐解くと、多数の、というよりむしろ殆どの日常の食材が日本以外の土地で産声を上げていることが分かりました。

野菜を例に取ると、たとえばニンジンはアフガニスタンで生まれ、ほうれん草はイランに及ぶ西南アジア、なすやキュウリはインド、キャベツや春菊は地中海沿岸、サトイモは熱帯アジア…・と、馴染みの野菜の原種の多くは外国産であることが分かります。

芹(せり)や山芋、蕗(ふき)などは数少ない日本自生の植物ですが、現在我々が口にする食品数から言えばごくマイナーな占有率でしかありません。

食卓に並ぶ野菜たち、それがたとえ煮付けやお浸しなどの和食の衣をまとっても、素材の生い立ちをたどれば、実に「多国籍料理」と呼んでもおかしくない顔ぶれなのです。


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