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ゴーヤーもっと知りたい
 
  ウチナンチュウの常食「ポーク缶」

cut_spam.gifゴーヤーチャンプルーにピンクの色合いを呈しているのがポークランチョンミート、いわゆる「ポーク」です。
ポークは缶詰として店頭に並び、現代の沖縄の食事の中で親しまれている食品です。
このポークはいくつかの会社が製造販売していますが、中でもアメリカホーメル社の製品である「SPAM(スパム)」は沖縄の人にとって郷愁を誘うほどなじみの深いもの。
そこで、このSPAMの輸入販売を行っている「鈴商(本社:東京)」にSPAMについてうかがってみました。


――そもそもSPAMって?

「SPAMは『スパイスド ハム(調味されたハム)』から名付けられました。もともとは長期間の保存に耐え得る物として、米軍の軍用物資に指定されていた商品なのです。」

――日本に入ってきたのは?

「おそらく第二次世界大戦後のことでしょうね。米軍の軍用物資ですから、当然進駐軍も常備しています。米軍基地内ではよく食べられていたようです。日本の市場には多分ヤミ市かなにか、正規のルートではなく広がっていったのだと思います。基地のあるところにはポークが存在した、と言ってもいいでしょうね」

――日本人にはなじみの薄い味、しかもかなり塩味が強いと感じたのですが、受け入れら れた。なぜでしょう。

「アメリカ製といっても、消費されるのはハワイがもっとも多いのです。暑い地域に住む人は汗をかくことでミネラルが欠乏し、味の濃いもの(ナトリウム)を多く要求すると言われています。ですからハワイや沖縄のような気候の地域ではそれほど違和感なく取り入れられたのでしょうね。もちろん保存食としてもある程度の塩分は品質保持の上で必要です。今は技術も向上し、そして健康指向という市場の要求もありまして、60%塩分カットしたもの、鶏肉を混ぜたライトタイプのものなど製品化しています。ですが、やはり元来のレギュラータイプが半分を占めていますね」

――沖縄の消費量に特徴はあるのでしょうか

「はい、沖縄の消費量は本土と比べて格段に多いです、だいたい10倍くらいでしょうか。SPAMだけの販売量でいいますと、1ヶ月でおよそ72万缶にのぼります。他社の販売量も考えるとかなりたくさんの『ポーク』が食べられていると思います」

――72万!それはみなゴーヤーチャンプルーの材料として…

「いえいえ(笑)、ポークはソテーして卵焼きに添えたり、サンドイッチの具にしたりと用途がたくさんありますから。ただチャンプルーにされる方ももちろん多いでしょうね。いずれにせよ、ポークが沖縄の人にとって子供の時から食べなれた味であることは確かだと思います」

教えて頂いた内容をまとめると
・ ポークはアメリカの食べ物である
・ 日本におけるポークの消費量は沖縄が群を抜いている
・ 沖縄の人にとってポークはチャンプルーの素材として、また他の料理の主・脇役として、ふるさとを感じる味である
といったところでしょうか。

この数字を乱暴に分析してみると、沖縄県民130万人がSPAM72万缶を1ヶ月で消費するということは、一人当たり月に約0.6缶。他社の製品もおそらく購買するとして、それを合せ含めて一人当たり月に約1缶のポークを食べると推測します。1缶のポークでゴーヤーチャンプルーを作るとおよそ6〜8人分でき上がりますから、そうすると、「沖縄県内における1ヶ月あたりのポーク入りゴーヤーチャンプルーを食する回数」というのは1週間に1.5〜2回とはなりますまいか。
もちろんポークがゴーヤーチャンプルーだけに使われるわけではないので、その辺りをさっぴて、逆にポーク以外の物でチャンプルーを作ることもある事、また、130万人の中にはまだ離乳していないような赤ちゃんも含まれている事も、こちらは足し込んで修正していっても、やはりその出現率は高い水準を保ち続けるとは間違いないでしょう。
1週間に1度は必ず食べるおかず、という物は、あるようでそうそう思い付く物ではありません。

「あなたは昨日、ゴーヤーチャンプルーを食べましたか」、こんな調査が継続的に可能であれば、このポークから見た推論の真偽が明らかになり、とても興味深いのですが。


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