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ゴーヤーもっと知りたい
 
  ゴーヤーチャンプルーを作る

cut_chanpuru.jpgゴーヤーチャンプルーについて、その語源から脇の材料にいたるまで資料分析・推論を広げたところで、では実際に作ってみることにしましょう。

作るのは、生まれたのも育ったのも本土の生粋のヤマトンチュウ。
ヤマトンチュウが本土で作るゴーヤーチャンプルーです。
作り方については本土の多くの人がそうであるように、沖縄料理の本やテレビなどから手順を学んだいわば独学で、したがって、ウチナンチュウ直伝といった特殊の条件下ではありません。

ここまでチャンプルーについて造詣を深めたのですから、材料に違いをつけて食べ比べをしてみる必要があります。
そこで、この4種類を作ってみることにしました。


 
img1-1.jpg space img2-1.jpg
1.ゴーヤー+卵+木綿豆腐+ばら肉   2.ゴーヤー+卵+木綿豆腐+ポーク
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3.ゴーヤー+卵+木綿豆腐+ベーコン   4.ゴーヤー+卵+絹ごし豆腐+ポーク
 


島豆腐は本土では入手しにくく、木綿豆腐、もしくは絹ごしでの実験です。木綿豆腐は半日ほどかけてしっかりと水気を切ります。
ポークは大きなスーパーマーケットやデパートに出向けば、本土でも充分入手可能な食品であり、材料として加えることにしました。
味付けは塩、こしょう、そして粉末のカツオだし。
器材としては、「チャーラ、チャーラ」の語源をたどるべく、鉄製中華鍋と材料を炒めるためのお玉を使用します。
包丁とまな板は、ゴーヤーを薄く切るときと、ポーク、ばら肉、ベーコンを短冊に切るときに用い、その他(豆腐)には使いません。豆腐は大きいまま鍋に滑らせ、お玉で直接崩していきます。卵も鍋に直接割り入れるので、あらかじめ溶きほぐす必要がなく、そのために卵を溶くための器を用意することも、またそれを洗う手間もいりません。
最後に材料を炒める手順ですが、これは豆腐→肉類→ゴーヤーとし、卵は最後に投入します。
さあ、このような条件の下で、ゴーヤーチャンプルー4本立てが始まりました。


  1.ゴーヤー+卵+木綿豆腐+ばら肉

img5-1.jpgサラダ油を「チンチン」に熱したところへ豆腐をすべり入れます。「ジャーッ」っと、豆腐に残った水分が盛大に油と弾けあい、こちらも飛び跳ねる油滴を防ぎながらお玉を手にします。
ここですぐにかき混ぜることはしません。
少し豆腐に焦げ色をつけるつもりで「ジャー」っという音の中を鷹揚に構えます。

 


img5-2.jpgそして豆腐の端が少しピチピチしだしたら、やおら手にしたお玉で豆腐を荒く崩し、用意したバラ肉を鍋に入れます。
最初はお肉が鍋肌にくっつくように思われて、ついついサラダ油でも足し流したくなりますが、ここはこらえて、バラ肉から脂がチリチリ溶け出てくるのを待ちましょう。
やがて、先客の豆腐と新参のバラ肉が、溶け出た油を潤滑油に、ゆするたび鍋の中をスルスルと泳ぐようになります。
この頃には豆腐はかなり崩れてお肉とよく混ざり合うようになります。

 


img5-3.jpgそしてお肉の色がかわったらゴーヤーを加えてしばらく炒めます。ゴーヤーの緑色が加熱することでさらに鮮やかに変化していく様子をしばし鑑賞。
そうするうち、さらに豆腐はほろほろと崩れてかなり細かくなっていきます。

 


img5-4.jpgそして調味をほどこし、最後に卵を割り入れて、お玉で黄身をつぶしながら1回、2回と全体を混ぜ、半熟になったところで火を止めます。
雰囲気のある器にざざっと盛って熱々を供します。

 


img1-2.jpgさて、熱いところを試食です。
まずスライスしたゴーヤーと豆腐部分を箸で一緒につまみ、口へ。
まずは豆腐が吸った、カツオだしの旨味と油のコクが舌に感じられます。
そして噛むごとに、シャリ、フニ、シャリ、フニ、とゴーヤーの食感とついで爽やかな苦味が広がっていきます。
おお、なかなかに美味しい、美味しい。
ゴーヤーの苦味がもたらす相反過程理論がここに再現されているのでしょうか、一箸、二箸とつい手が伸びます。ふむふむ。それにしても結構な油っぽさが口につきます。実は豚肉を炒める際に、鍋肌に焦げ付いてしまうのでは、と、ついサラダ油を足してしまったのが原因のようで、バラ肉そのものもかなりの脂を含んでいるので、結果、ややコクのありすぎる仕上がりになってしまいました。手順のところで書き述べた、「ついついサラダ油でも足し流したくなりますが、ここはこらえて、バラ肉から脂がチリチリ溶け出てくるのを待ちましょう」というのは、こんな反省を踏まえてのことなのです。

そして、もう一つ、バラ肉を使う時はこしょうを多めにした方が合うようです。脂の多さ、そしてやはり生肉特有の風味を好印象の物とするには、こしょうのような刺激系の香辛料がその助けとなるからです。
以前、ゴーヤーチャンプルーに、新潟特産の「かんずり(唐辛子から作られる香辛料)」を箸先につけて食べている人を見かけたことがありますが、これもバラ肉でのチャンプルーにはより有効かもしれません。ただ、あまり多いとゴーヤーの苦味が味わえないのでほどほどの量にすることが大切です。

 
2.ゴーヤー+卵+木綿豆腐+ポーク

条件2。これが、もっとも「正統派」に近い材料のラインナップと思われます。
条件1と同じように材料を揃えていきます。
ポークは注意深く缶から取り出して、まずは5ミリ程度の厚さに切り、それをさらに短冊に切っていきます。
こういった作業の最中は、ついその端をつまんでしまうのですが、やはりポークも口にしてみて驚きました。その塩からさ! 缶詰とはいえこんなに塩がきついとは。これは調味の際、このポークから出る塩味も考慮する必要がありそうです。
ポークを短冊に切る、というのはあくまで一つの方法であって、中には缶のふたを開けたらそのままスプーンで削るようにしていく人もあります。おそらく、この手法をとる人はポークの脂の多さを知り、包丁やまな板を洗う手間を何度も経験している人と思われます。
さて、材料を取り揃え、条件1と同じ手順で作っていきます。
チャッチャ、チャーラチャーラ。味見はポークも一緒に口に入れます。ポークそのものも味つけの一つとして存在しているからです。


img2-2.jpgさあ、熱々の試食、バラ肉の時と比べ若干塩の使用量は控えめです。
あんな塩のきつかったポークは果たして…。と、口にして再び驚きました。生で食べた時のポークと、炒めたポークとでは随分と塩味が違うのです。からくない。脂肪分の多いポークは炒めている間にも、その切り口から油分が浮き出ているのが見て取れるほどでしたが、その脂と一緒に塩気も流れ出たのでしょうか、塩味が程よくぬけて、ゴーヤーと豆腐の中で良い味の提供者になっています。
ゴーヤー、豆腐、ポークを一緒に口に入れて、苦い苦い、うまいうまい。
今度はゴーヤーだけを食べて、苦いうまい、少し休憩にポークをつまんで塩味のアクセント、歯触りも軟らかいのでほっと一息、そして豆腐で口をマイルドに立て直して、再びゴーヤーへ。
ソーセージより柔軟で、ハムより存在感のあるこのポークがチャンプルーにとって実に好相性の食材であることを確認しました。


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